最初に断っておくが、当記事は銘柄の株価が今後上昇する事を保証したり、買い推奨したりする性質のものではない。あくまで現状の材料に基づいた個人の私見であり、当記事を参考にして株式売買をした結果として損失が発生しても一切保証出来ない事は留意されたい。
今回は、東京通信(トンツー) (7359)について簡易的に考察して株価動向を予想したい。
前回記事作成からおよそ2ヶ月で2.7倍化、年安からは3.3倍化達成
この銘柄に関しては、以前記事(東京通信(トンツー) (7359)の株価は今後どうなるか【2022年5月26日(木)】)を作成したので、併せて参照されたい。
記事作成後の株価推移としては、チャート(東京通信【7359】の株価チャート|日足・分足・週足・月足・年足|株探(かぶたん))を見ると後悔翌日の始値631円から当日には589円迄売られたが、およそ2ヶ月後の7月12日には一時1,744円迄YHを高猫し2.7倍化、今年5月16日につけた年安522円から実に3.3倍化を達成した。
<7359> 東京通信 863 +150
ストップ高。22年12月期の営業利益を従来予想の4.70億円から0.10億円(前期実績4.65億円)に下方修正している。新規事業を中心に先行投資を前倒しすることに加え、中長期的な経営効率化を目指し、分散したオフィス環境を統合するために本社を移転することから、一時的な費用の拡大を見込んだ。直近の業績動向を踏まえ、売上高予想を59.00億円から53.00億円(同47.31億円)に引き下げたことも響く見通し。ただ、売り先行でスタートも悪材料出尽くしと捉えられたか、需給要因主導でストップ高の水準まで急騰した。
<7359> 東京通信 1013 +150
ストップ高。5月31日にエンターテイメントコンテンツを企画・開発するオーバース(東京都千代田区)に出資したと発表し、引き続き買い材料視されている。出資額、出資比率は非公表。オーバースはブロックチェーン技術とメタバースを利用した新しいアイドルグループの創造を目指している。東京通信はファンビジネスノウハウの活用やデジタルグッズ販売の運営支援などを行う。
東京通信<7359>=続急騰で一時ストップ高。株価は今月7日につけた高値1380円を上抜き約3週間ぶりの年初来高値更新。スマートフォン向けゲームアプリ開発やネット広告代理ビジネスを展開するが、メタバース分野への展開に注力する方針を打ち出しており、28日には人工知能(AI)や3DCGを機能させたプラットフォーム関連事業を手掛ける合弁会社を設立することを発表している。メタバース分野へは世界の大資本企業も本格的に参入する動きが相次いでおり、直近では独シーメンスが、米エヌビディア<NVDA>と提携して、メタバースの法人向けサービスを提供することを発表、これが東京市場でも同関連株の株価を刺激する材料となっている。
<7359> 東京通信 1478 +300
大幅続伸でストップ高。任天堂<7974>の家庭用ゲーム機Nintendo Switch向けにゲームコンテンツの配信を開始すると発表している。第1弾として「意味がわかると怖いミステリー」を配信した。イラストの中からクイズの答えを探すゲームで、シンプルな操作で手軽に謎解きに挑戦することができるという。今後、スマートフォン向けカジュアルゲームアプリなどと並行してNintendo Switch向けタイトルを継続的に配信していく予定。
最新決算で暴落するも、今日はメタバース絡みの新会社設立ネタで一時ストップ高
同社は今月4日の大引け後15時30分に決算(東京通信【7359】、上期最終が赤字転落で着地・4-6月期も赤字転落 | 株探ニュース)を発表。すると翌日の株価は前日終値1,217円に対して窓開けGD1,162円で寄り付き、12日には977円迄大暴落した。
直近3ヵ月の実績である4-6月期(2Q)の連結最終損益は4700万円の赤字(前年同期は7900万円の黒字)に転落し、売上営業損益率は前年同期の11.5%→-0.7%に急悪化した。
売上高が24.68億円、営業利益が前年同期比90.8%減の0.29億円、経常利益が同80.6%減の0.54億円、親会社株主に帰属する四半期純損失が0.28億円(前年同期は1.60億円の利益)となった。
しかし、1,000円割れは格好の押し目買い局面と言わんばかりに以降は反発。そして今日は昨日出した2つの材料(人材ビジネスへの参入と新会社の設立予定に関するお知らせ)((経過開示)Arithmer株式会社及び株式会社NSCホールディングスとのメタバース事業創出を目的とした合弁会社設立完了に関するお知らせ)をきっかけに、前日終値1,125円に対して大幅窓開けGU始値1,295円で寄り付き、その後1,258円迄下押しするもストップ高1,425円にタッチして終値1,318円で引けている。
その一方で、IT市場において、デジタルトランスフォーメーションへの投資案件は増加基調であり、エンジニア等への企業の採用意欲は依然として高く、デジタル人材の獲得競争の激しさが増しております。
中略
これにより、安定した収益基盤の獲得とデジタル領域における社内外の更なる発展に向けた人材プールの確立を推進してまいります。
当社グループはメタバース事業の一環としてプラットフォームにおけるマーケティングやプラットフォーム上に存在する仮想都市空間で利用できるコンテンツ開発等をすることを考えております。
中略
本プラットフォームは 2022 年 12 月期第4四半期にβ版が完成する見込みです。
引用:(経過開示)Arithmer株式会社及び株式会社NSCホールディングスとのメタバース事業創出を目的とした合弁会社設立完了に関するお知らせ
<7359> 東京通信 1318 +193
大幅に続伸。新会社を設立し、人材ビジネスに参入すると発表している。首都圏を中心にエンジニアなどデジタル人材を対象とした人材紹介事業を展開する方針。設立時期は9月の予定。中長期的には、地方経済圏への展開や人材派遣事業、コンサルティング事業、メタバースを活用したHRtechへの展開を視野に入れる。また、6月に開示していたメタバース事業創出を目的とした合弁会社の設立が完了したことを明らかにしている。
今後の株価動向については、今日終値1,318円は時価総額65.1億円で発行済株式数およそ493万、日足は赤字転落決算を1,000円割れで織り込んでから一目均衡表の雲上限1,343円処を一時上抜け、週足は1,422円を上限とする雲内に滞在、月足は6ヶ月移動平均線が12ヶ月を下から上に突破するGC、年安522円から2ヶ月で3倍超えのリバ達成、材料を出しては短期で大幅急騰する性質、メタバース絡みの新会社設立、出資するオーバースについてはアイドル分野において著名な有識者を総合プロデューサーに迎える思惑有り、IPO後は公開価格1,250円に対して初値2,484円の上場来高値2,572円等、これからも何かしらネタを出して動意する公算が高そうで展開次第では年高1,744円高猫から大台2,000円突破のシナリオも十二分に期待出来るだろう。
無論、今後突如として何らかの悪材料が出現したり地政学リスク等に見舞われて株価暴落が起こらない保証は一切無い点は言うに及ばない。