最初に断っておくが、当記事は銘柄の株価が今後上昇する事を保証したり、買い推奨したりする性質のものではない。あくまで現状の材料に基づいた個人の私見であり、当記事を参考にして株式売買をした結果として損失が発生しても一切保証出来ない事は留意されたい。
今回は、東京通信(トンツー) (7359)について簡易的に考察して株価動向を予想したい。
公開価格の2倍以上迄買われるも、その後1/5近く迄大暴落
東京通信(トンツー) (7359)は2020年12月24日(木)、東証マザーズに新規上場(IPO)した。現在は東証グロース市場に所属し、銘柄の概要は下記の通り。
スマホアプリの開発・運用のほか、ネット広告代理事業。無料ゲーム広告枠が収益性。
公開価格は1,250円で、上場当日に2,484円で初値形成、その後一時2,572円迄上場来高値を高猫した。
午後0時56分に公開価格を1234円(98.7%)上回る2484円で初値をつけた。
しかし、以降は道中乱高下を繰り返しながら下落トレンドに突入。今年5月16日には上場来安値を522円迄安猫し、上場来高値から実に1/5近く迄大暴落した。
直近で赤字に下方修正、しかしオーバースへの出資ネタが思惑視され大幅反騰
先月31日引け後、業績修正(東京通信【7359】、今期最終を一転赤字に下方修正 | 株探ニュース)を発表。これを受け、翌日の株価は前日終値713円に対して始値670円で寄り付き、その後更に一時639円迄売り込まれた。しかし、その内容が先行投資であり同時に開示したネタ(東京通信【7359】2022年05月31日 開示情報 - 株式会社オーバースへの出資に関するお知らせ)が思惑視された様でその後反発。後場には寄らずのストップ高買い気配に張り付いてそのまま大引け。更に、今日は終日ストップ高買い気配で寄らずのストップ高1,013円引け。
朝方は業績下方修正が嫌気される形で安く始まったものの、売り一巡後にはメタバース分野での取り組みを材料視した買いが入り、前日に続きストップ高まで上昇する場面があった。
さらに、本プロジェクトでは、アイドル分野において著名な有識者を総合プロデューサーに迎える方向で準備しており、当該アイドルグループのマネジメントや楽曲制作及び販売についても、豊富な経験のある企業と業務提携を行い、事業を推進してまいります。
引用:【株式会社オーバース】新しいアイドルグループの創造を目的としたIEOの準備開始について|株式会社オーバースのプレスリリース
尚、今回のアイドル分野において著名な有識者を総合プロデューサーが誰かは現時点では不明ながらも、類似思惑で過去に複数銘柄が相場を形成している。
報道によると、作詞家の秋元康氏を総合プロデューサーとして制作陣に迎え、第1弾としてアイドルグループ「AKB48」に関連したゲームを2016年半ばをメドに投入する見通し。
11日、イグニス <3689> [東証M]がVR領域を手掛ける新設子会社パルスに、総合プロデューサーの秋元康氏らが資本参加することが決定したと発表したことが買い材料視された。
欅坂46は、秋元康氏が総合プロデュースしたアイドルグループで、乃木坂46に続く「坂道」シリーズの第2弾として、15年8月に結成された。
公開価格1,250円、初値2,484円、上場来高値2,572円、過去に目立った大相場の実績無し、直近の赤字下方修正は発表翌日で既に織り込み済み、過去には類似の思惑で複数銘柄が相場形成、発行済株式数493万程の小粒さで人気化すれば値が軽そうと来れば、否が応でも今後の大化け期待、具体的に言及すれば公開価格の奪還を通過点に上場H高猫の可能性すら、を抱かさせられずにはいられまい。
無論、今後突如として何らかの悪材料が出現したり地政学リスク等に見舞われて株価暴落が起こらない保証は一切無い点は言うに及ばない。