最初に断っておくが、当記事は銘柄の株価が今後上昇する事を保証したり、買い推奨したりする性質のものではない。あくまで現状の材料に基づいた個人の私見であり、当記事を参考にして株式売買をした結果として損失が発生しても一切保証出来ない事は留意されたい。
今回は、トリプルアイズ (5026)について簡易的に考察して株価動向を予想したい。
初値は公開価格の2倍超え達成も、その後上場Hから半値以下に大暴落
トリプルアイズ (5026)は2022年5月31日(火)、東証グロース市場に新規IPO上場した。銘柄の概要は下記の通り。
システムインテグレーションや独自開発の人工知能(AI)プラットフォームの提供を手掛ける。
公開価格は880円で、上場当日は買いが殺到して値付かず。即金規制となった翌日に初値2,200円で寄り付き、当日には一時2,319円迄買われた。
上場2日目のこの日も2024円カイ気配でスタートし、
しかし、翌日はGD寄り付きの大陰線引けで2,000円陥落。以降もVC(ベンチャーキャピタル)含む既存大株主の殆どがロックアップ解除された事も手伝ったか下落基調。先週金曜日には一時1,067円迄売られて上場来安値を安猫し、上場Hをつけてから2週間足らずで2分の1以下に大暴落した。
トリプルアイズ<5026> 1594 -159
直近IPO、換金売りが続く。
今月は材料を2つ開示、底打ちコツンからの巻き返しに期待
ただ、今月6日の後場に材料(トリプルアイ【5026】2022年06月06日 開示情報 - トリプルアイズ、予測分析AIベンチャーのゼノデータと業務提携)を開示しており、当日の始値は1,594円、日中安値は1,532円だったがこれが好感された様で終値は1,899円の高値で引けている。
この社会課題の解決を、⾼い技術⼒により AI の分野をリードしているトリプルアイズ社と協⼒して⽴ち向かえることを⼤変嬉しく思います。この協働が、後世に⽇本の AI浸透のターニングポイントだったと⾔われるようしっかりと取り組んでまいります。
引用:トリプルアイ【5026】2022年06月06日 開示情報 - トリプルアイズ、予測分析AIベンチャーのゼノデータと業務提携
ゼノデータは、国内最大級の経済予測分析プラットフォーム「xenoBrain」を有し、ディープラーニングや自然言語処理などの人工知能(AI)技術で経済予測を行い、将来における企業、業界、マーケットの動向の予測分析を提供している。
又、今日の引け後にはヤマダホールディングス (9831)とのネタ(トリプルアイ【5026】2022年06月20日 開示情報 - 顔認証決済の普及が一気に加速――トリプルアイズがヤマダデンキと「ヤマダPay顔認証決済」のサービス拡大)を開示。
ヤマダ NEOBANK ⼝座での顔認証決済サービスの提供は、2022 年 6 ⽉ 20 ⽇(⽉)からスタートし、先⾏リリースの対象店舗は 1 都 3 県の LABI 13 店舗となり、全店展開は 2022 年 7 ⽉上旬を予定しています。
■画像認識プラットフォーム・AIZE とは
画像認識プラットフォーム・AIZE は、トリプルアイズが取り組んできた囲碁 AI の研究から⽣まれた、ディープラーニングによる画像認識システムです。クラウドに画像データを送信し、ディープラーニングの⼿法で AI が解析します。世界最⼤級の 512 次元の特徴量を顔画像から検出、個別認識できます。マスク着⽤時にも 98%以上の確率で本⼈認証をする精度を誇ります。年齢・性別・感情さえも認識できる AI エンジンを備え、その可能性は多岐にわたります。引用:トリプルアイ【5026】2022年06月20日 開示情報 - 顔認証決済の普及が一気に加速――トリプルアイズがヤマダデンキと「ヤマダPay顔認証決済」のサービス拡大
ヤマダホールディングス (9831)は今日の引け時点で株価461円、時価総額にして4,456億円。対してトリプルアイズ (5026)はそれぞれ1,086円と74.4億円。引け後のPTSはこれが好感された様で小幅ながら上昇、現時点では一時1,137円迄買われている。
今後の株価推移については、目先の底値は1,067円で確認済み、今日はおよそ1週間振りに出来高100万株超えで上髭ながら一時は日足の5日移動平均線を超えて1,188円迄買われて陽線引けとコツンの兆し、初値は公開価格の2.5倍、前回開示時には1日で800万株超えの大商い等、目下ロックアップ解除の売り圧力の懸念は否定出来まいが今日の材料を契機に反転し、今後の展開、例えばヤマダホールディングス (9831)以外の大手等に採用なり業務提携なりのネタが出る等、次第では「半値戻しは全部戻し」の格言を体現するシナリオも当然に排除し切れまい。
無論、今後突如として何らかの悪材料が出現したり地政学リスク等に見舞われて株価暴落が起こらない保証は一切無い点は言うに及ばない。