最初に断っておくが、当記事は銘柄の株価が今後上昇する事を保証したり、買い推奨したりする性質のものではない。あくまで現状の材料に基づいた個人の私見であり、当記事を参考にして株式売買をした結果として損失が発生しても一切保証出来ない事は留意されたい。
今回は、セルム (7367)について簡易的に考察して株価動向を予想したい。
初値は公開価格を上回るも上場ゴール、その後は半値以下に暴落
セルム (7367)は2021年4月6日(火)、JASDAQスタンダード市場に新規IPO上場した。現在は東証スタンダード市場に上場しており、銘柄の概要は下記の通り。
企業幹部育成を支援。組織や人材開発のコンサルティング。若手社員向け研修も。
公開価格は1,280円で、上場当日に初値1,502円で寄り付き、その後一時1,545円迄買われた。
午前9時33分に公開価格1280円を222円(17.3%)上回る1502円で初値をつけた。
引用:セルムは1381円で引ける、一時1545円に上昇も換金売りに押される | 株探ニュースセルムの初値は1502円、公開価格を17%上回る | 株探ニュース
しかし以降は上値が重く、1,000円台陥落からボックス推移。8月13日引け後に上方修正(セルム【7367】、上期経常を4.4倍上方修正、通期も増額 | 株探ニュース)を出して翌日寄らずのストップ高をつける場面もあったが、公開価格を回復するには至らず。
オンライン環境の浸透で個別コーチングの拡大が継続した。前年同期との比較は非開示だが、説明資料では3.40億円のプラスとしている。
その後も続落し、今年1月14日引け後に上方修正(セルム【7367】、今期経常を23%上方修正・3期ぶり最高益更新へ | 株探ニュース)を出すも市場の反応は乏しく、同月28日には上場来安値を一時624円迄安猫し、上場来高値から都合半値以下に暴落した。
増配、自社株買い、更に株式分割の3種の神器で上場H奪還から青天井相場に突入期待
先月13日の大引け後、決算(セルム【7367】、今期経常は20%増で2期連続最高益、5円増配へ | 株探ニュース)を発表。翌日はGU寄りから一時883円迄買われるも陰線引け、数日後には再度800円台割れ。
しかし、同月27日引け後に開示の自社株買い(セルム【7367】2022年05月27日 開示情報 - 自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ)で状況が一転する。当日終値799円だった株価は翌日に寄らずのストップ高、その翌日にはストップ高1,099円で寄り付き首吊り線を示現、翌日には一時1,028円迄売られるも1,000円台は頑強に死守。それから再度上振れて今月9日に公開価格を回復をすると、翌10日には年初来高値を一時1,364円迄高猫した。
会社側では5月13日に新たな株主還元政策の枠組みを発表、自社株買い実施を検討としていた。
そして今日の引け後、矢継ぎ早に追加材料として株式分割(セルム【7367】2022年06月14日 開示情報 - 株式分割及び定款の一部変更、自己株式取得に係る事項の一部変更並びに配当予想の修正に関するお知らせ)を発表。これが好感され、今日のザラ場終値1,336円に対して夜間PTS市場取引では一時1,480円迄買われて年初来高値を高猫している。
6月30日割当の1→2の株式分割に伴い、年間配当を従来計画の23円→12円(前期は18円)に修正した。年間配当は実質4.3%の増額となる。
今後の株価推移については、現時点のPTSでの値動きを見る限りではYH高猫は濃厚、公開価格1,280円は奪還済み、1,500円を突破すれば次の節目は初値1,502円及び上場H1,545円とすぐにでも到達出来そうな水準等から、この辺りは早晩試して来るのでなかろうか。更に言及すれば、これだけ短期間に株価及び市場参加者を意識していると思われる材料を連発して来ると言う事は、今後の成長に余程の自信があるか、又は以降も何らかのポジティブ材料を出してくる可能性も垣間見える。そうなれば、上場H奪還から青天井相場、先ずは株価にして2,000円超え、に発展するシナリオすら現実味を帯びて来る。
無論、今後突如として何らかの悪材料が出現したり地政学リスク等に見舞われて株価暴落が起こらない保証は一切無い点は言うに及ばない。