最初に断っておくが、当記事は銘柄の株価が今後上昇する事を保証したり、買い推奨したりする性質のものではない。あくまで現状の材料に基づいた個人の私見であり、当記事を参考にして株式売買をした結果として損失が発生しても一切保証出来ない事は留意されたい。
今回は、アズーム （3496）について簡易的に考察して株価動向を予想したい。
上場来安値からテンバガー達成
アズーム （3496）は2018年9月20日(木)、東証マザーズに新規上場（IPO）した。現在は東証グロース市場に所属し、銘柄の概要は下記の通り。
月極駐車場ポータルサイト「CarParking」の運営や駐車場のサブリースを手掛ける。
公開価格は3,000円だが、2021年1月に1対2の株式分割をしており、以降の株価は分割後ベースとする。初値は3,200円、上場前からの株主のロックアップが1.5倍で解除されたにも関わらず上値買いの騰勢は凄まじく、翌月には一時5,500円迄買われて上場来高猫した。ただ、その後は3,000円付近で揉み合っていたが次第に下落基調に転じ、20年3月には世界的な暴落相場の影響もあって、上場来安値を755円迄安猫した。
しかし、以降は地合い回復も手伝ってかリバウンド気勢鮮明。その後に出した決算（アズーム【3496】、10-6月期(3Q累計)経常は43％増益で着地 | 株探ニュース）（アズーム【3496】、今期経常は2倍増で2期連続最高益更新へ | 株探ニュース）や前述の株式分割（アズームが１月末を基準日として１株を２株に株式分割 | 株探ニュース）ネタも上昇気流の後押しとなり、去年11月には上場来高値を8,180円迄高猫し、上場来安値からテンバガーを達成した。だが、その後は悪材料等は見当たらないものの再度下落ターンに突入し、今年1月には年初来安値を4,445円迄安猫した。
決算と自社株買いでストップ高、再度上場来高値が射程圏内
同社は先週4月28日引け後に決算（アズーム【3496】、上期経常は67％増益で上振れ着地 | 株探ニュース）と自社株買い（アズームが２万株を上限とする自社株買いを発表 | 株探ニュース）を発表。すると、連休明けの今日は人気殺到から窓を開けてGU寄り付き、終値はストップ高7,360円で引けている。
<3496> アズーム 7360 +1000
ストップ高で年初来高値更新。22年9月期第2四半期累計（21年10月-22年3月）の営業利益を前年同期比66.7％増の4.22億円と発表している。月極駐車場サブリースサービスなどが拡大したほか、人件費の増加が想定を下回り、会社計画（3.35億円）を上回った。通期予想は前期比67.5％増の8.50億円で据え置いた。また、上限2万株（1億円）の自社株買いを実施する。発行済み株式総数に対する割合は0.68％、取得期間は2日から7月29日まで。
ただ、前回決算（アズーム【3496】、10-12月期(1Q)経常は75％増益で着地 | 株探ニュース）を発表した翌日は寄らずのストップ高5,600円から翌日こそ5,700円迄続伸したもののその後は売り優勢に転換、翌2月には4,450円迄売り込まれた過去がある。
<3496> アズーム 5600 +705
ストップ高。22年9月期第1四半期（21年10-12月）の営業利益を前年同期比74.8％増の1.76億円と発表している。月極駐車場紹介サービスや月極駐車場サブリースサービスを取り扱う遊休不動産活用事業が伸長した。また、建物や空間の利用方法及び完成イメージをグラフィックデータとして制作・販売するビジュアライゼーション事業が黒字に転換し、増益に貢献した。通期予想は前期比67.5％増の8.50億円で据え置いた。
今回も、前回の様な値動きをトレースして一転下落に向かう可能性は当然ある。しかし、株価位置的に上場来高値8,180円が目と鼻の先にある現状ならば、短期の値動きは別としてもいずれ新高値を獲って来るシナリオに分があるのでなかろうか。もしそうなった場合、新高値は買いの格言宜しく株価5桁が節目のターゲットとして意識されよう。決算は毎回増益、中長期で見れば上昇トレンド継続、上場来安値からテンバガーの実績、株式分割や自社株買いから株価を意識している節が見受けられる等、まだまだ上昇街道が進む展開に期待が持たれる。
無論、今後突如として何らかの悪材料が出現したり地政学リスク等に見舞われて株価暴落が起こらない保証は一切無い点は言うに及ばない。