最初に断っておくが、当記事は銘柄の株価が今後上昇する事を保証したり、買い推奨したりする性質のものではない。あくまで現状の材料に基づいた個人の私見であり、当記事を参考にして株式売買をした結果として損失が発生しても一切保証出来ない事は留意されたい。
今回は、オルトプラス(オルト) (3672)について簡易的に考察して株価動向を予想したい。
一世を風靡したヒプノシスマイク(ヒプマイ)のスマホゲーム開発で一相場の実績
オルトプラス(オルト) (3672)は、東証スタンダード市場に所属している。銘柄の概要は、下記の通り。
ソーシャルゲームの企画、開発、運営。エンタメ、スポーツ関連など他社との共同開発も。
この銘柄と言えば、2019年に一世を風靡したヒプノシスマイク(ヒプマイ)のスマホゲーム相場で大化けした事が記憶に新しい。ヒプノシスマイク(ヒプマイ)についてはオフィスサイト(WHAT’S HYPNOSISMIC|音楽原作キャラクターラッププロジェクト『ヒプノシスマイク』オフィシャルサイト)を参照されたいが、同年9月24日に開発参加を発表すると、それ迄200円台中頃で燻っていた株価は超絶材料として囃されて思惑相場に発展。株価はその後乱高下、道中で当初は同年12月リリース予定が翌年3月に開発延期するアクシデントに見舞われるも、同年12月20日には1,264円迄買われ、初動から実に5倍程の大化けを見せた。
オルトプラス<3672>は、本日(9月24日)、アイディアファクトリーと6月6日付で締結した資本業務提携契約に基づき、2019年12月にアイディアファクトリーが配信予定のキングレコードが原作の「ヒプノシスマイク」のゲームアプリである『ヒプノシスマイク -Alternative Rap Battle-』の開発に参加していることを正式に発表した。
引用:オルトプラス、アイディアファクトリーが12月に配信開始予定の『ヒプノシスマイク -Alternative Rap Battle-』の開発に参加 | gamebiz
女性を中心に高い人気を集めている作品に関わることもあり、業績回復への期待が高い模様だ。
2019年11月11日の株式市場で、オルトプラス(東証1部)がストップ安(値幅制限の下限)。前週末比150円安(-16.5%)の759円まで下げています。値下がり率は全市場で1位でした。
ただ、3月に晴れて実際にゲームがリリースされた当日は一時1,075円迄買われるも、セールスランキング(セルラン)が市場期待に及ばなかった様で、以降は下落基調に転換。20年4月にはコロナショックも手伝い、一時363円とピークから実に3分の1に落ち込んだ。
DMM及び電通との思惑台頭、今後の進展に期待
去年6月17日引け後、DMMとの合弁会社設立の開示を出す。以下に概要を引用する。
当社は、ソーシャルゲームの企画開発・運営を中心としたエンターテイメント系 IT サービスを提供しており、そのなかで、様々な IP ホルダーとの提携を通じ、多くの IP ヒットタイトルを運営しております。他方で、DMM は、コーポレートメッセージ「誰もが見たくなる未来。」のもと、総合エンタテイメントサイト「DMM.com」の運営をはじめ、動画配信、FX、英会話、ゲーム、太陽光発電、3D プリント、水族館、スポーツクラブの経営等、ヴァーチャル・リアルの垣根を越えて数十に渡る多種多様なサービスを積極的に展開しています。このたび、DMM と当社は、DMM が持つ企画力やリアル事業でのアセットと、当社が持つゲームの企画開発・運営力を融合することで、相互の企業価値向上に資するビジネスを展開することが可能と判断し、国内最大規模のオンラインクレーンゲームサービスの提供を目指す気鋭の合弁会社として株式会社 DMM オンクレを設立することといたしました。
開示を受け、翌日の株価は前日終値429円に対してGU461円で寄り付き、一時480円迄買われた。しかし、買いは続かず翌日以降低調な展開が続いたが、8月25日引け後、今度は電通グループ (4324)から発表(電通、動画NFTトレーディングカードサービス提供に向けた共同企画・開発をオルトプラス、アクセルマークと推進 - News(ニュース) - 電通ウェブサイト)が出された。
電通がもつ幅広いコンテンツホルダーとの活動を通じた知見や連携、企画力、オルトプラスがもつコンテンツ企画力と開発力、アクセルマークがもつブロックチェーン活用コンテンツに関する知見を活かし、ファンにとってこのNFTトレーディングカードサービスが作品やキャラクターを応援するためのコレクションアイテムの象徴となり、コンテンツの権利者にとってもファンの熱量を直に感じられるサービスにすることで、コンテンツ業界に対して新たなビジネスを創出し貢献いたします。
引用:電通、動画NFTトレーディングカードサービス提供に向けた共同企画・開発をオルトプラス、アクセルマークと推進 - News(ニュース) - 電通ウェブサイト
これを受け、前日終値440円だった株価は翌日寄らずのストップ高を経て、翌々日には一時615円迄大幅上昇した。だが、これも結局は翌日以降ズルズル下げ、決算(オルトプラス【3672】、前期経常は赤字拡大で着地・7-9月期(4Q)経常は赤字転落、今期業績は非開示 | 株探ニュース、オルトプラス【3672】、10-12月期(1Q)経常は赤字拡大で着地 | 株探ニュース)も振るわず、今年2月24日には274円迄売られた。
ただ、その後は底堅く推移し、3月10日の場中に材料(オルトプラスとDMM.comによる合弁会社「DMMオンクレ」公式HPの開設 及び、クレーンゲーム実況YouTuberの「もっかいちゃんねる」さん 公式アンバサダー就任のお知らせ | altplus)が投下されて300円台に復帰して反発開始。そして、先週13日の場中に前述の合弁会社のサービス開始予告(約1,000ステーション稼働!業界最大規模のオンラインクレーンゲーム「DMMオンクレ」が4月18日よりサービス開始、事前登録スタート!〜限定のオリジナルアイテムをはじめ、800種類以上の景品を展開〜 | altplus)が発表されると、一時395円迄年初来高値を高猫した。
その後の株価は出尽くし感から2日続落しているもののサービスはようやく今月から開始なので、時間はかかるかも知れないがこれから盛り上がって株価上昇の後押しになる可能性は当然にある。又、電通グループ (4324)とのNFTネタは音沙汰がないが、こちらも今後何かしらの続報があれば内容如何で株価は噴き上げそう。まあ、先週金曜日の終値340円、下値目処である年初来安値は274円、過去にはこの辺りの株価水準からヒプノシスマイク(ヒプマイ)と言う超絶思惑で4桁を超える大化け相場をやってのけたのだ、足踏みしている今の内に仕込んで期待感を胸にしばらく握ってみるのも悪くないと言えるのでなかろうか。
無論、今後突如として何らかの悪材料が出現したり地政学リスク等に見舞われて株価暴落が起こらない保証は一切無い点は言うに及ばない。