最初に断っておくが、当記事は銘柄の株価が今後上昇する事を保証したり、買い推奨したりする性質のものではない。あくまで現状の材料に基づいた個人の私見であり、当記事を参考にして株式売買をした結果として損失が発生しても一切保証出来ない事は留意されたい。
今回は、ENECHANGE(エネチェンジ) (4169)について簡易的に考察して株価動向を予想したい。
公開価格からテンバガーを達成するも、そこから初値割れの大暴落
ENECHANGE(エネチェンジ) (4169)は2020年12月23日(水)、東証マザーズ市場に新規IPO上場した。現在は東証グロース市場に上場しており、銘柄の概要は下記の通り。
消費者向けに電力・ガスの切り替えを行うプラットホーム「エネチェンジ」を提供。
公開価格は600円で、初値は2,400円。尚、その後2→1の株式分割を2回実施している。
初値形成時の出来高は42万5800株だった。
それから半年程は4分割ベースで1,000円辺りのレンジで推移していたが、去年8月から上振れ開始。同年11月には上場来高値を一時4,590円迄高猫し、公開価格からテンバガー超えを達成した。
<4169> エネチェンジ 6420 +1000
ストップ高。12月31日(実質的には30日)を基準日として1株につき2株の割合で分割すると発表している。投資単位あたりの金額を引き下げ、投資家層の拡大を図り株式の流動性を高めることが目的。また、21年12月期第3四半期累計(21年1-9月)の営業利益は前年同期比66.4%増の1.37億円で着地した。新規切替件数の増加などでエネルギープラットフォーム事業が伸長した。通期予想は非開示だが、営業黒字を見込んでいる。
しかし、その後の決算(ENECHANGE【4169】、今期最終は赤字拡大へ | 株探ニュース)(ENECHANGE【4169】、今期営業は赤字転落へ | 株探ニュース)等の悪材料が度重なり、下降トレンドに転換。今年に入っても途中で短期上昇する局面も見られたが、5月21日には上場来安値を502円迄安猫した。
前週末26日の取引終了後、75万株の公募と55万2000株の株式売り出し、上限19万5000株とするオーバーアロットメントによる売り出しを実施すると発表しており、株式価値の希薄化や株式の需給悪化を懸念する売りが膨らんでいるようだ。
22年12月期通期業績予想でのエルピオからの売上高は、事業撤退する4月30日以降に約0.58億円を見込んでいた。
直近材料攻勢で反発顕著、先ずは1,000円回復を目指せるか
ただ、株価500円は割れずに反発。複数の材料(エネチェンジ【4169】2022年05月19日 開示情報 - エネチェンジEV充電サービス専用アプリ公開のお知らせ)(エネチェンジ【4169】2022年06月02日 開示情報 - EV充電サービス設置のお知らせ(長崎国際大学))(エネチェンジ【4169】2022年06月08日 開示情報 - Japan Energy Capital 2号ファンドへの三井住友信託銀行株式会社の出資に関するお知らせ)(エネチェンジ【4169】2022年06月09日 開示情報 - Japan Energy Capitalファンドを通じたオームコネクト社への投資実行のお知らせ)を出した事も後押しに、今月10日には一時875円迄買われ、その後650円付近迄調整したが今日の終値は800円で引け底堅さを見せている。
ストップ高。エネチェンジEV充電サービス専用のスマートフォンアプリの提供を開始したと発表している。月額費不要でEVやプラグインハイブリッド車(PHEV)の充電スタンドを利用できる。地図上でのEV充電スポットの検索や充電スタンドの満空確認が確認できるほか、その場で利用者情報を登録するだけで充電状況の確認から決済、利用履歴の確認までをワンストップでできるという。
ENECHANGE<4169>=ストップ高。同社は消費者向けの電力・ガス切り替えプラットフォームの運営や、エネルギー会社向けクラウド型デジタルトランスフォーメーション(DX)サービスなどを行っている。8日取引終了後、三井住友信託銀行が海外特化型の脱炭素エネルギーファンド「Japan Energy Capital 2号ファンド」に出資することを発表、これを材料視する買いが集中する格好となった。同ファンドはエネチェンジが運営に参画し、海外での脱炭素ベンチャー投資に特化した運用を行っている。
今後の株価推移については、直近502円で目先の底打ち確認、日足は去年12月以来の一目均衡表の雲に突入、週足は今年3月以来の転換線超え、月足は5連続陰線から2連続陽線示現と好転の兆し、材料を相次いで投下しており都度株価は上に反応、過去には初値600円から7.5倍上昇と爆発力は実証済み等を鑑みれば、日々の調整を挟みながらもそのうち先ずは1,000円を試す日が来る公算が高そうに思える。
無論、今後突如として何らかの悪材料が出現したり地政学リスク等に見舞われて株価暴落が起こらない保証は一切無い点は言うに及ばない。