最初に断っておくが、当記事は銘柄の株価が今後上昇する事を保証したり、買い推奨したりする性質のものではない。あくまで現状の材料に基づいた個人の私見であり、当記事を参考にして株式売買をした結果として損失が発生しても一切保証出来ない事は留意されたい。
今回は、ジーネクスト(ジーネク) (4179)について簡易的に考察して株価動向を予想したい。
月足が驚愕の上場から1年間全て陰線示現
ジーネクスト(ジーネク) (4179)は2021年3月25日(木)、東証マザーズに新規上場(IPO)した。現在は東証グロース市場に所属し、銘柄の概要は下記の通り。
顧客対応業務に特化したソフトウェア「Discoveriez」の開発や提供を手掛ける。
公開価格は1,230円で、初値は2倍を超える2,851円。当日は一時3,145円迄買われたが、陰線引け。それからは典型的なデッド・キャット・バウンスで、右肩下がりの移動平均線に沿って下落トレンドに突入。時折材料(ジーネクストが一時ストップ高、ジェネシスクラウドのテクノロジーパートナーに認定 | 株探ニュース)(ジーネクストが一時15%高、株主優待を一元管理するアプリを11月30日に提供開始 | 株探ニュース)が出る等して噴き上がる事もあったが、月足は何と驚愕の1年間全て陰線を示現。今年2月10日引け後の決算(ジーネクスト【4179】、今期最終を一転赤字に下方修正、対純資産で59%の赤字 | 株探ニュース)も弱り目に祟り目で、3月9日には上場来安値を330円迄安猫した。
大手企業が採用、大株主には著名個人投資家
そんな同社株だが、同月29日前引け後の開示(ジーネクスト【4179】2022年03月29日 開示情報 - ジーネクスト、日本ユニシスらとサントリーグループ サンベンドのコールセンター業務における顧客管理を完全クラウド化)から俄に潮目が変わり始めた。
日本ユニシス株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役社長:平岡昭良、東証一部:8056、以下「日本ユニシス」)は、サントリーグループの株式会社サンベンド(以下「サンベンド」))に顧客満足(CS)向上を目的として「コールセンターシステム」の刷新として、株式会社ジーネクスト(本社:東京都千代田区、代表取締役:横治祐介、東証マザーズ:4179、以下「ジーネクスト」)が提供する「Discoveriez」が採用され、稼働を開始したことをお知らせします。ジーネクストは、日本ユニシスを通じ、導入プロジェクトと、コールセンター業務のノウハウを生かした安定した運用で、サンベンドの CS 向上ならびに業務効率の向上を実現します。
引用:ジーネクスト【4179】2022年03月29日 開示情報 - ジーネクスト、日本ユニシスらとサントリーグループ サンベンドのコールセンター業務における顧客管理を完全クラウド化
株価はこれを受け動意、一時はストップ高462円をつけた(ジーネクストは後場一段高、「Discoveriez」がサントリーグループ企業に採用 | 株探ニュース)。翌日は十字線で調整すると、その翌日にはGDほぼ寄り底から大陽線示現、終値ベースで上場後初となる日足の75日移動平均線と一目均衡表の雲上抜けを果たすストップ高516円引け。更に翌日には窓開けGUからこれまた大陽線示現の2日連続となるストップ高616円で引けた。翌日は662円迄買われて年初来高猫したが、以降は短期の大幅上昇からか上値が重くなり、今月15日には426円迄下落した。
ただ、75日線及び一目均衡表の雲上限が反発ポイントとして意識されたか翌日はリバ。大陽線示現から終値500円台復帰で引けると、翌日は寄り天だったもののストップ高614円で寄り付いた。明けて今日はGU寄り付きも、終値は続落して500円で引け。現状ダブルトップを形成した格好だが、移動平均線や一目均衡表等の節目では反発しているのも又事実であり、取り組むならその辺りを意識したら良さそうか。
尚、今回日本ユニシスに採用された位なのだ、今後別な企業に採用される可能性も当然に想定される。直近の株価推移からも、思惑期待が潰えていない感が伺える。又、大株主に著名個人投資家の五味大輔氏が名を連ねている点も目を引く。何れにせよ、今後の株価は展開次第ではあるものの、今回の開示は何処と無くこれから始まる株価逆襲の序章の匂いがしなくもなく、月足も先月で上場後初の陽線示現、チャートも従来に比べて相当に改善されて来た、目先の下値は確認済み、時価総額20億円台ときっかけ次第ではどうにでもなりそうな事等を踏まえると、買い目線で臨んで報われる可能性は高い様に思える。
無論、今後突如として何らかの悪材料が出現したり地政学リスク等に見舞われて株価暴落が起こらない保証は一切無い点は言うに及ばない。