最初に断っておくが、当記事は銘柄の株価が今後上昇する事を保証したり、買い推奨したりする性質のものではない。あくまで現状の材料に基づいた個人の私見であり、当記事を参考にして株式売買をした結果として損失が発生しても一切保証出来ない事は留意されたい。
今回は、コムシード (3739)について簡易的に考察して株価動向を予想したい。
韓国FSN社とのNFTゲーム事業ネタで短期2倍達成
コムシード (3739)は、名証ネクスト市場に所属している。銘柄の概要は、下記の通り。
パチンコ関連のモバイル向けコンテンツに特化。メーカー公式サイト運営も。韓国サイカンHD傘下。
株価はしばらく200円台前半で小動きだったが、去年11月25日の前引け前に出した開示(コムシード【3739】2021年11月25日 開示情報 - コムシード、韓国FSN社とNFTゲーム分野に関する連携で合意 P2Eゲーム市場における協業を視野に入れた展開を開始)で流れが一転する。
スマートフォンゲームアプリの企画開発・サービスを手がけるコムシード株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 CEO:塚原謙次、名古屋証券取引所セントレックス上場、コード:3739、以下コムシード)は、韓国最大の総合デジタルマーケティンググループである(株)FSN(本社:韓国ソウル特別市、代表:イ・サンソク、ソ・ジョンギョ、KOSDAQ 上場)と、本日、NFT ゲーム事業に関する基本合意書を締結することといたしました。
引用:コムシード【3739】2021年11月25日 開示情報 - コムシード、韓国FSN社とNFTゲーム分野に関する連携で合意 P2Eゲーム市場における協業を視野に入れた展開を開始
これを受け、株価は急動意。当日に一時ストップ高291円をつけると、その後乱高下しながらも続伸。12月3日には年初来高値を一時503円迄高猫し、初動から1週間程で短期2倍上昇を達成した。
しかし、その後は潮が引いたかの様に上値追い騰勢が減退。12日25日の引け後に追加の材料(コムシード【3739】2021年12月21日 開示情報 - コムシードと韓国FSN コンテンツのグローバル展開などに関する戦略的業務提携締結)を出すも反応は限定的、今年1月11日には一時260円迄売られて高値から50%近く暴落した。
最新の決算は良好、今年開始予定の新規サービスに期待感あり
今年2月9日の引け後、決算(コムシード【3739】、4-12月期(3Q累計)経常は黒字浮上・通期計画を超過 | 株探ニュース)を発表。
22年3月期第3四半期累計(4-12月)の経常損益(非連結)は8500万円の黒字(前年同期は1億4800万円の赤字)に浮上し、通期計画の2300万円に対する進捗率が369.6%とすでに上回り、さらに5年平均の54.9%も超えた。
既存事業、特にソーシャルゲーム関連が堅調に推移したことから、売上高は上場来最高を記録した。利益面においても徹底したコストおよび業務プロセスの改善、プラットフォーム手数料改定の影響などから好調に推移している。
引用:コムシード、第3四半期は「グリパチ」好調を受けて上場来最高売上に 営業利益も8800万円と黒字転換 | gamebiz
① ソーシャルゲームについては、主力サービスのバーチャルホール「グリパチ」において、引き続き定期的な新台アプリの投入、動画コンテンツと連動したマーケティング施策などが功を奏し、好調に推移いたしました。また、会員数560万人を擁するプラットフォームとしての広告収益も順調に拡大しております。
② 従量制アプリについては、既存のアプリが好調に推移したほか、新規2アプリをリリースし、売上増に寄与しております。また、これまで従量制として展開してきたゲームアプリの一部を、F2P型の広告モデルを採用したマネタイズ手法で新たに提供開始するなど、新たな収益モデルをスタートさせています。
③ SNSゲームの運営ノウハウを生かしたBtoB(企業間取引)向け受託開発・運営に関しては、引き続きストック型案件の運営中心に、堅調に推移しております。
④ その他新規事業につきましては、子会社であるCommSeed Korea Co., Ltd.(韓国)と連携し、日韓合同チームによるソーシャルカジノプロジェクトを進行中であり、2022年前半をめどに、順次サービス提供を開始する見通しです。引用:コムシード【3739】2022年02月09日 開示情報 - 2022年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)
併せて、新規に子会社化の材料(コムシード【3739】2022年02月09日 開示情報 - 株式会社アイビープログレスの株式の取得(完全子会社化)に関するお知らせ)を出している。
対象会社は、当社の主軸となる娯楽コンテンツ領域でのソフトウエア開発に定評があり、ハイクオリティかつスピーディな技術開発をモットーとしており、優秀な技術者が多数在籍しております。この度、対象会社の子会社化により、当社グループとして合流することで、経営基盤の強化と合理化、開発人員の増強による利益率の向上、更には受託開発等の請負型クライアントワークの業容拡大における成長発展が可能と判断し、対象会社の子会社化を決議いたしました。
引用:コムシード【3739】2022年02月09日 開示情報 - 株式会社アイビープログレスの株式の取得(完全子会社化)に関するお知らせ
翌日株価は上に反応、前日終値298円に対してGUから始値320円で寄り付き、一時349円迄買われた。しかし、そこから売り圧力が増加して当日は陰線で引けて翌日以降も続落。その後もロシアとウクライナ絡みの地合い悪化も手伝ってか、3月9日には255円迄年初来安値を安猫した。
ただ、最近は持ち直して300円台に復帰。その後、カジノクルーズの商標出願(商標出願・登録情報表示|J-PlatPat [JPP])やツイッターアカウント(【公式】カジノクルーズ(@CasinoCruise777)さん / Twitter)の作成等が思惑視されたのか、4月7日には一時382円迄買われて年初来高値を高猫した。今日の終値は320円、300円割れで下値確認済み、決算で数字も出た、2022年前半をめどに順次開始予定と言うサービスも控えている事等を踏まえると、これからの展開次第では大幅高が期待出来る素地を内包していると言えるのでなかろうか。因みに、この銘柄は2020年初頭に著名個人投資家が言及した事で話題になった経緯がある。
「1銘柄で1000万円の原資を3億円に増やしたのはエクストリーム(東マ・6033)。中国でリリースしたスマホゲームが大ヒットしたんです。ゲーセク(ゲームセクター)銘柄は大ヒットすればテンバガーの夢があります」 そんな猛者が次に目をつける銘柄は、どれか。 「コムシード(名セ・3739)は3つのプロジェクトを今春に控えています。アイドル系のアプリ、アニメ系のゲーム、それに中国の有力デベロッパーとの共同開発です。どれも好材料で、春まで上昇するとみています。なにせ時価総額は70億円と小さく、値動きが軽い。少なくとも2倍。リリース次第ではテンバガーもあり得ます」
無論、今後突如として何らかの悪材料が出現したり地政学リスク等に見舞われて株価暴落が起こらない保証は一切無い点は言うに及ばない。